君を好きにならない
第12章 好きにならない
翌月…
「今日仕事で
マサシの家の近くに行くんだ。
夜、会わないか?」
「もちろんです。
じゃあ、いつもの店予約しときます」
マサシの家の近所で
仕事をする日は
マサシと飲みに行くのが
当たり前のようになり
最近は
たまにマサシの部屋に
行くこともある
真琴とは話せない
色々を
マサシと話すことで
俺は心のバランスを
とってるんだ
マサシは
約束通り
友達以上の域には
踏み込んでこない
まだ
俺のことを
好きなのかもしれないが…。
今日も
いつもの店で飲み
気持ちよく酔って店をでると
「うち、来ます?」
と、久しぶりに
マサシが俺を誘った
「どした」
ちょっと
元気のないマサシが
気になり
俺は時間を確認した
「理由は…ないんですけど
なんか一人で帰りたくなくて」
そんな日もある
省吾が居なくなった頃
俺もそうだった
「あぁ…そうだな
まだ時間早いし
酔いでもさますか」