君を好きにならない
第12章 好きにならない
服を脱ぎ
目を閉じて
シャワーを浴びると
ふと
今朝のマサシを思い出した
今朝
なんとなく
お互い同じくらいに目が覚めると
マサシは
何も言わずに
俺に身体を寄せていた
俺は
マサシを抱きしめることなく
ただ
その心地よさに
まどろんでいたが
マサシは
アサダチしていて
なんとも言えない
気分だった
男の身体は正直だな
と思ったり
マサシが
妙に
可愛らしく思えたり
なんとかしてやりたく
…なったり
俺が
何も言わずにいたら
マサシも
そのことには
何も触れなかったけど。
マサシは
俺を好きにならないと言う
俺は
真琴を
好きになっても意味がない
真琴は
俺は
好きになるはずがない
まどろっこしいな
俺達