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君を好きにならない

第12章 好きにならない



真琴が玄関を出るとき


「一週間後に
アパートに行くから
それまでに
少しでも進めとけ。

なんかあったら
いつでも連絡しろ」


そう声をかけると


真琴は一瞬
ピタリと動きを止めたが

結局
振り向くことなく
玄関のドアを閉めた



その途端


「……っ…」


俺は
床に座り込み





涙を流した





くそっ…



なんで




なんで

こうなるんだよ





そんなに

おかしいことか?



そんなに
気持ち悪いのかよ!




俺は


お前を好きだなんて
一度も言ってないじゃないか





それなのに…





それなのに

なんで
こうなるんだよ…っ…

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