君を好きにならない
第14章 好きの意味
抱きしめるのと
手を繋ぐのと
キスは
いつでもOK
俺はそう頭にメモをして
ベットから降りた
今日は
うっかりやってしまった
朝からのキスで
機嫌がいい
鼻唄でも
やってしまいそうだ
恥ずかしいから
やらないけど
「真琴、ここに
何時くらいに戻って来るんだ?」
「10時、あ、やっぱり
11時くらいかも…
荷物まとめなきゃいけないし」
「あ、あぁそうか分かった。
俺もそのくらいには戻るよ」
荷物をまとめる
ってことは
真琴はまた
今日からここに
戻って来るってことだよな?
昨日から
気になってはいたんだが
なかなか聞けずにいたんだ
とりあえず
よかった。
「じゃあ、俺もう出るから
戸締りよろしくな」
「はーい」
それから俺は
バタバタと玄関を出て
エレベーターに乗った
玄関でキスなんて
照れくさいし
それを期待してると
思われたくないから。