君を好きにならない
第15章 どっちなんだよ
それから俺は
ためてた洗濯をしたり
風呂を掃除したり…
朝、忙しくて敷いたままだった
真琴の布団を片付けたりして
時間を過ごした
真琴は考え込んだり
甘いコーヒーを飲んだりしながら
パソコンに噛り付いていたが
俺に質問もないまま
もう
夕方になってしまった
スイッチが入ったところをみると
もしかしたら
俺とのごっこは
もう必要ないのかもしれない
そんなことを考えていると
オネェから
電話がかかってきた
「司ちゃん!
どーゆーことよーー
もしかしてもしかして
真琴ちゃんと
いい感じになったってことー?!!」
離れたとこにいる
真琴にも聞こえそうな声で
オネェは興奮ぎみだ
俺は寝室に移動し
ドアを閉めて
そんなオネェに
真琴とのことを簡単に説明した
「よかったじゃなーい
なんだかホッとしたわぁ
で?うまくやったの?
真琴ちゃんはノンケでしょ?」
ゲイが気にするところは
みんな同じで
付き合ったはいいが
そこがクリアにならねーと
なかなか上手くはいかないってことを
よく分かってるんだ
「それが
まだやってねーんだ」
「あら…
それはもう
無しな関係でいくってこと?」
「いや、まだわかんねぇ。
もしかしたら
そうかもしれない。
けどまぁ…そうなったら
それでもかまわねぇよ、俺は」
「かっこいい!
だから司ちゃん好きなのよ、あたし。
わかった。
抜きたい時は
あたしの貸すから
いつでも抜いてね!」
「いらねーー(笑)」
「やっだー
ちょっと期待してたのに(笑)
あ、で、マサシのことね」
「あぁ…心配なんだ」
「わかったわ。
きっと今晩来るわね。
前から一人紹介したい子がいたの。
その子に連絡しておくわ!」
「誰だよ」
「ほら、チェンジって店の
バイトの…」
「あぁ…」
「どう?」
「いいかもな。
マサシはあぁ見えて
世話好きだから」
「決まりね!
ま、上手くいかなくても
いい友達になるんじゃない?」
「そうだな。
ちょっと安心したよ。
じゃ、よろしくな」
「任せといて!
じゃ、司ちゃんも頑張ってね!!
今度、真琴ちゃん
紹介してねー」
「あー(笑)考えとくよ。
じゃあな」
コンコン…