隣は空席のまま…
第8章 不安と天秤
「彩芽――――…大丈夫よ!
言葉にしなさい!声に出しなさい!溜め込こまないの!飲み込まないの!吐き出しなさい!!!」
また、真剣に一喝され――――!私はビクビクと怯えを現した!
「――――…あっ…だって――――…だって…私……矛盾して…酷い事をいい続けそう――――…人じゃ…無くなる…」
ホタルはそんな私を見つめ…心配そうに笑う…
「バカね…そのドロドロした感情を腹に溜め込こんだ人間が…いずれ人じゃ無くなるのよ――――…」
私は、お腹に手を置くと――――…
そこに、命があるのだと思い出す…
その純粋な命の側に――――…黒い感情を近づけたくないとも思った…
「――――…ホタル…私――――…」
「――――うん…」
私は、大きく息を吸い込んだ――――…