隣は空席のまま…
第10章 壁の大きさ小さ
その日――――…喫茶店でマスターにホタルの事を相談した
「成る程――――…彩芽ちゃんは…ホタルが心配なんだね?」
「当たり前です…繁盛するのは良いことですが…無理して朝私に付き合わなくても…」
叔父さんがそうしていたから…と、ホタルは言ったが…
さすがに連チャン夜更かしのホタルが朝に現れると…
寝てていいのに…と、口が出てしまいそうになる
「ホタルは、意外に頑固さんだからなぁ…夜の方…お休みするかい?」
「///え、いや!それは…ホタルも楽しそうですし…公に女装が出来るのはあの時間帯だけですから――――…そんな、ホタルの時間は奪いたく無いです」
夜しか女装出来ないって訳ではないが…
日中に女装してご近所を闊歩することはホタルは、していない
ご近所の目もあるのだろう…
まだまだ厳しい世の中――――…これから、シングルマザーになる私より…ホタルの生きている世界は厳しいのだと思い知らされる