隣は空席のまま…
第13章 小さな壁とハードル
私は1歩下がり――――…
土下座をした
「彩芽さんを…私の妻に――――…
そして、私を彩芽さんのお腹の子の父親にしてください――――…お願いします」
畳の模様しか目に写らない状態まで土下座をした私は…彩芽母の声を待った――――…
「――――…お母さん…
私からも…お願いします――――…ホタルと家族を作らせてください」
横を向くと…私と同じように、彩芽も深々と頭を下げ…土下座をしていた
「///あなたたち…頭を上げて…」
いつから聞いていたのか…彩芽の髪は風呂上りで濡れていた
そして…ポタリと雫が落ち――――…水滴の波紋を畳に着けた
「――――頭を上げろ!
家族を作るんだろ!
母親と父親になるんだろ?!胸を張れ!」
頭の上で予想もしなかった声に私と彩芽は顔を上げた!
そこには…イビキをかいて寝ていたと思われたお義父さんが立っていた!