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明「すいません、道に迷っちゃって」

和彦「…」

明「和彦さん？」

和彦「…明さん…」

明「はいっ」

和彦「…」


ポケットにしまった極薄コンドーム

この事を
ちゃんと話すべきか
それとも知らぬふりをするべきか


悩んだ末、和彦は…


和彦「…」

明「和彦さん？」

和彦「今日はもう帰りましょう、家まで
送ります」

明「えっ？でもまだ」

和彦「…」

明「和彦さん？ちょっと！？」


知らぬふりをした
知らぬふりをして終わろうとした

だけど明も黙ってはいない

せっかくのデート、映画を見ただけだし
気まずい雰囲気のままで
終わりたくない


明「まだ来たばっかだし、もうちょっと
そうだ、何か食べましょうよ」

和彦「…」

明「ねっ、食べましょう」


必死に食い下がる明、だけど…


和彦「…明さん」

明「はいっ」

和彦「明さんは今日、そういうつもりで
する気で用意して来たんですか…」

明「えっ、何の事…」

和彦「…」