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幸「珍しいお客様ですね」

明「…少しお時間いいですか…」

幸「どうぞ」

明「…」


ある日の放課後
明は化学室を訪ねていた

一応、幸は化学室教師だしこういう事は
幸に聞くのが一番、最善だと
思ったからだ


幸「どうしました？」

明「俺、将来子供産めますか？」

幸「はい？」

明「教えてください」

幸「えっと…元が男でも生理があるなら
妊娠は可能だと思います」

明「本当に？」

幸「断言は出来ませんけど…」


男の明が妊娠するのは無理

だけど今、明は女で生理もきている
生理があれば妊娠は可能
可能だが…


久志「何、子供でも出来たの？」

明「久志！？」


突然会話に入ってきた久志
会うのはあれ以来でまだ少し気まずい

友達として応援すると言ってくれた久志
今まで通り、今まで通り
接しないと…


久志「真面目そうに見えたのに無責任な
男だな」

明「違うって、本当に」

久志「誤魔化しても無駄だぞ、今さっき
妊娠がどうとかって話してるの聞こえて
たから」

幸「盗み聞きとは悪趣味ですね…」

久志「聞こえたんだよ」

明「…」