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良太郎「どっちも久志を引き取らないで
自宅も引き払ったって」

明「久志は？」

良太郎「ずっと学校休んでて何回か電話
してみたけど繋がらなかった…」

明「そっか…」

良太郎「あいつの事だし、女の家にでも
転がり込んでると思うけど」

明「…」


久志の両親が離婚した事に驚きはしない
ただどちらも久志を引き取らず
久志とは音信不通に…


明「…」


嫌な気がした…


明「俺、久志の家に行ってみる」

良太郎「でも家はもう引き払われたって
聞いたぞ」

明「もしかしたらまだいるかもしれない
行くだけ行ってみる」

良太郎「…」

明「わ、わかってるよ！！行っても無駄
だって事くらい…でも…」

良太郎「お前、本当は久志の事…」

明「？」

良太郎「何でもない」

明「何だよ、変な奴だな…」

良太郎「…」


何かを言いかけてやめた
良太郎は明に恋人がいる事は知ってる

だから自分がこれを言ったら問題になる
恋人との間に亀裂を入れてしまう
そう思ったからだ…


良太郎「何かあったら連絡しろよ」

明「ありがとう、じゃあ」

良太郎「…」