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まさかと思ったが父は手を抜いていた
何故、そんな事をしたのか
その理由は…


父「だって、男に戻らず女の子のままで
いて欲しかったから…」

明「はぁ？」

母「そうなのよ、お父さん、娘が出来た
みたいって本当に喜んでたのよ？」

明「だからって…」

父「資料もないし完全な物を作るのには
もう少し時間がかかるかな」

明「…」


悪びれた様子のない父
一発殴ってやりたいが現状では
父が完璧な薬を作ってくれるのを待つし
かない

殴りたいけど殴れない
今はまだ…


明「…はぁぁ…っ…」

和彦「明さん」

明「…すいません…こんな父で…」

和彦「大丈夫ですよ、確かに女の明さん
はかわいいし男に戻るのは勿体ないです
からね」

明「和彦さんまで…」

和彦「どんな明さんでも僕は側にいます
これからもずっと側にいますから」

明「あ、うんっ」

和彦「(笑)」


完全な男に戻るには
まだもう少し時間がかかりそうだった

でも大丈夫、自分には和彦がいる
和彦がいてくれるから
大丈夫だった


（終）