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いとしいとしというこころ

第8章 友達の弟



和くんが俺のお世話をしてくれるのをぼんやり見ていた。

「冷却シート買ってこようか?
なにか食べたいものはない?」

「冷蔵庫に入ってると思う。上の方。後スポーツドリンクかジュースもあったら持ってきて。」

「わかった!待ってて!」

スタスタと部屋を出て行くのを見送って目を閉じた。

まだ熱あるんだなぁ。
いくらでも寝れるよ。



すごい深い眠りに落ちてた俺は気持ちよく目が覚めて、うーん、と声を出した。

伸びるように手足を動かしてると心配そうに俺を覗き込んできた和くんと目が合った。

「起きた?」

「うん。どのくらい寝てた?」

「うーん、1時間も寝てないよ?」

「すげー寝た。」

おでこの冷却シートに手をやって、

「これのおかげかも。」

と言うと和くんは嬉しそうに目を細めた。

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