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幸せだった日々

第4章 進展しないふたり

ふたりで出かけたいって言ったら断られちゃうかな…って不安だったから、OKの返事がもらえて本当に嬉しかった。

イルミネーションを見に行く以外、何をするか特に決めないまま約束の日になった。
悠翔さんが私の家まで迎えにきてくれた後、有名なケーキ屋さんに連れてってくれた。そのケーキ屋さんに行くのははじめてで、あまりの外観の可愛さにうっとりした。バレンタインのお返しにケーキを買ってくれると言うことで、お店の中に入った。店内もキレイでかわいい♬ますますテンションがアップした♡
いろいろなスイーツがありすぎて悩むこと数十分…。。。シュークリームと紅茶のシフォンケーキを注文することにした。悠翔さんもシュークリームを買い、車の中で一緒に食べた。シュークリームの中身があまりにもトロトロすぎて、私の手が大変なことに…(涙)この歳になっても食べ方が下手で恥ずかしい…って思って落ち込んでたら…
「カスタードクリームがやわらかいと食べにくいよねー」という優しい言葉をかけてもらって心が救われた…。

ケーキ屋さんのあとは、動物園に行ったりアウトレットに行ったりして暗くなるまで時間を潰し、夜になってからイルミネーション会場に向かった。
どれも本当にキレイで、立ち止まって見入っちゃったくらい…。
教えてくれた友達に感謝だよ…。

はじめてふたりきりで出かけたけど、手をつなぐことは一切なく、3人で出かけてるのと変わらない感じだった。


ふたりだけで出かけてからは、悠翔さんが
「ごはんを食べに行こう」
と何度も誘ってくれるようになった。もちろんふたりで。

おしゃれなラーメン屋さんでごはんを食べた帰り道、いつもみたいにこのまま家に帰るのかな???って思ってたから…
「紫穂ちゃんと一緒に行きたい場所があるんだけど…今から行ってもいい?」
なんだろう…???
『私も行ってみたいです』

行き先を知らされないままどんどん山奥に車が進んで行き、だんだん不安が募ってきた…。もしかして…怪しい場所に連れてかれるんじゃ…というのが私の率直な感想だった…。。。

暗いし山道だし、もう家に帰りたいよ〜!!!と思った時、突然車が停まった。

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