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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第30章 翼を・・・ひろげて


ドクン…ドクン・・・ドクン…ドクン









心臓の鼓動と



空気の流れる音



それしか聞こえていない



そんな気持ちになった俺は






おそるおそる・・・


開けるのが恐い扉の前に立つように


その瞬間を恐れながらも


待ち遠しく思うような






そんな感覚で





その小さなリングの内側を



中に刻まれた文字を



そっと・・・覗いた・・・








『・・・・・・・・・』


〃・・・、・・・〃


















バンっ…


ドタタタタっ




「お?!お客様???!」






『・・・っ』


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