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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第5章 指定避難所だから・・・

ふぅん・・・。




なんかなんとも言えない気持ちになった



俺が思い込んでるだけかもしんねぇけど

マリアは、時折ニコリと
笑ったりしてるけど

なんか、俺がみた時の…
会った時の印象とは違うんだよな…なんて


服装とか髪の毛もあるんだけどさ


そうじゃなくて…なんつぅの?



愛想笑い・・・

無理矢理、笑ってる・・・

そんな風に

見えちまったんだよな。



まぁ俺・・・

1~2回しか会ったこともねぇけどさ。






「ユウト…?ユウト、おい?」

『へ?…ぁ……うん?』


「酔ってんのかよオイ?(笑)
オレ左の子行くからな?♪」


『ん~、おぉ行けよ。・・・って?』


ちょっと待てっ!!

俺とかぶってんじゃねぇかっ!!

チクショウ~!!(泣)





上の空の俺に

戦場(合コン)は
中々の悲劇をもたらしてくれちゃったり?






でも



それでも……



なんか目がいっちまったんだ

しょーがねぇじゃねぇか。







マリア夫婦は客人を見送り
席に戻ってきた。


ドカッと椅子にもたれる旦那・・・


それと、控え目に座り直して

冷めた料理に向けて
丁寧に手を合わせて

ようやく食事を始めるマリア。





・・・。



モグモグと…一生懸命
料理を口に運んでるようだが
あまり進まないマリアは

しきりに隣にいる夫を…

酒を飲みながら
時計を繰り返しみている
旦那を

チラチラと気にしながら
食事していた。


『~…~家より良かっただろ?』

『・・・うん』


ついには夫婦の会話も
微かに聞こえてくる。


腕組み…ついには足踏みして
マリアを見る旦那・・・



メシくらい・・・

ゆっくり食わせてやれよ・・・?




観たところ…

接待みたいなことしてたんだろう。


休みの日に?
自分の嫁さん連れて?


仕事熱心で
感心なダンナだな?随分と。



だけどさ…



『~…で~…でしょ…?』

『・・・うん』


『少し気の聞いた話くらい…~…
ムスっとするなって言っただろ?』

『・・・』





そりゃねぇだろ?



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