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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第6章 マリアの日記・・・

『・・・わかんねぇ』




それが答えだった。





『んなモン、わかんねぇよ…』





『ゆぅちゃん・・・』

『マリアが…そこにいるから、じゃねぇ?』




『・・・』

『カノジョ?……いたらさすがに
断るっつーの。安心しな』





『う・・・ん』


『俺・・・風呂入ってくる。
先に休んでて?ベット使っていいから』




『でも…』

『いーから』





俺は結局、明確に答えず…

答えられずに

場をはなれてしまった。






なんで・・・


なんでだろうな。




危険だと思ったから…?

それは、あの時に限って思ったこと…



マリアがカワイイから?


かわいそうだと思ったから?




理由なんか…

くっつけようと思えば
いくらでもくっつけられる。




そういう、取って付けたようなのじゃなく


理由・・・って言ったらなんだろう



それを



本当に、突き詰めたとしたら





やっぱそれは





俺の幼少期の……記憶。





俺の生い立ちに




あるのかもしれないな

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