
かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第7章 守りたい・・・
最悪の状態だ。
傷を負わされたマリアを
黙って家に返して
マリアはまたケガをして
やってくる。
そんな日々に甘んじている。
最悪だった。
モヤモヤする。
だけど・・・俺気づいたんだ。
モヤモヤにも…色々あって
気づいちまったんだ…
もっと・・・最悪なヤツがいるってこと。
『ゆぅちゃん、裁縫セットなんかある?
シャツ…ボタンとれてるから』
『ん~?…あぁ、サンキュウ。
いいから休んだら?』
俺はいつもみたいに
部屋でマリアと呑気に
お菓子食ってくつろいでた。
いつもみたいに・・・?
ある種
麻痺してんのは俺の方だ。
マリアが俺の家にやってくる
それは
マリアが辛い目にあってるってことだ。
心にも、体にも傷を増やして
泣いているって証なんだ。
なのに俺・・・
いつしかマリアがいる空間が
居心地良いって感じてんだ。
マリアが気の聞く子だから?
それもあるかも知れない
でも…
夜中まで話をしたり
朝起きて一緒にメシ食ったり。
なんか…
それを楽しいと思ってる
自分がいる。
マリアに会うことを・・・
嬉しいって思ってる自分がいる。
認めたく…なかった
だけど、自分で
そう思ってしまったんだ。
この状況で最も最悪なのは
最低なのは…俺だ。
マリアにとっては束の間の休息
朝が来れば憂鬱…あるいは
恐る恐る
暴力まで振るわれるかもしれない
旦那の元に帰らなければならないのに
なんで・・・俺
こんな気持ちになるんだろうな?
何考えてんだよな…俺
俺・・・最低だよな。
傷を負わされたマリアを
黙って家に返して
マリアはまたケガをして
やってくる。
そんな日々に甘んじている。
最悪だった。
モヤモヤする。
だけど・・・俺気づいたんだ。
モヤモヤにも…色々あって
気づいちまったんだ…
もっと・・・最悪なヤツがいるってこと。
『ゆぅちゃん、裁縫セットなんかある?
シャツ…ボタンとれてるから』
『ん~?…あぁ、サンキュウ。
いいから休んだら?』
俺はいつもみたいに
部屋でマリアと呑気に
お菓子食ってくつろいでた。
いつもみたいに・・・?
ある種
麻痺してんのは俺の方だ。
マリアが俺の家にやってくる
それは
マリアが辛い目にあってるってことだ。
心にも、体にも傷を増やして
泣いているって証なんだ。
なのに俺・・・
いつしかマリアがいる空間が
居心地良いって感じてんだ。
マリアが気の聞く子だから?
それもあるかも知れない
でも…
夜中まで話をしたり
朝起きて一緒にメシ食ったり。
なんか…
それを楽しいと思ってる
自分がいる。
マリアに会うことを・・・
嬉しいって思ってる自分がいる。
認めたく…なかった
だけど、自分で
そう思ってしまったんだ。
この状況で最も最悪なのは
最低なのは…俺だ。
マリアにとっては束の間の休息
朝が来れば憂鬱…あるいは
恐る恐る
暴力まで振るわれるかもしれない
旦那の元に帰らなければならないのに
なんで・・・俺
こんな気持ちになるんだろうな?
何考えてんだよな…俺
俺・・・最低だよな。
