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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第7章 守りたい・・・

『私…それなら実家に帰る
てか、訴えるし!』


『ふふっ、だよな。
でもそれが出来なかったら?

実家も頼れない

愚痴ることも、相談できる仲間も
周りにいなくて

どんどん孤独になって
最悪、別れることもできない…
そんなんだったら?』



『・・・』

『そういうヤツも…もしかしたら
世の中いるんじゃん?
ネットに書いてあった~…』




『結婚する前から…そんな話~』

『ハハハッ…だよな?わりぃわりぃ(笑)』





『…でもさ、それって共依存じゃない?』

『共依存?』





『そ。ん~…昔友達にいたんだよね。

彼氏が、ひっどいDVで
自分は被害にあってるんだけど

逃げないのよ、その子結局』


『え・・・なんで?』




『全く理解出来なかったけど
逃げられない…逃げないらしい。

相手に酷い目にあわされてるのに
その状況に自分も依存してる。

被害にあってるはずなのに
〃自分はこの人がいないと生きてけない〃
って思っちゃったり…あ、あとは

〃この人には自分がいないといけない〃
とか?』




『・・・で、その子は?』




『警察に行くように言ったり
シェルター調べて勧めたりしたよ?』

『シェルター?』



『DVシェルター。DV被害者を匿う
ちゃんとした施設があんのよ。』




『あのさ…それってさ・・・』


『って…じゃなくってぇ!!
シノくんっ!!はいっ!
くじ引き~~!』





『は?』


『会社のお花見の役員くじね~~♪

ささ!引いた引いた~~!

おっ!!大当たり~~!♪
シノくん大道具ね~~♪』




『ゼッテー大ハズレじゃねぇか(汗)』



『フフン♪逆に大当たりでしょ?(笑)
今年はバーベキューだから!
バーベキューセットの調達
よろしくお願いしま~~す』




『はぁ?~んなモン
レンタルすりゃいいだろぉが』




『んー…レンタでもいいけど
今後の為に購入可らしいから♪
領収書は経理までよろしく!
じゃあねぇ♪』



『・・・マジかったりぃ』



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