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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第7章 守りたい・・・

『は…?え・・・ぅっ…わっ!!?』

驚いたマリアが振り向く。



俺は買い物袋を拾って
呼び止めたマリアの前に立った。


重っ・・・



『・・・忘れモノ?落としモノ?(笑)』


『わ・・・ぇと、ありがとう』





『なにしてんだよ…(笑)』

『どうして……こんなとこに?』



目をパチクリさせながら
さすがに驚いてるようだ。



『ちと休日業務…。そっちは?』

『家…近くだから』



俺が出掛けたのは
マリアの自宅の近くだったらしい…



この辺だったのか…


俺の家から…
駅で言うと、地下鉄
3駅分ってとこかな。




『ワンコに一目惚れ?(笑)
ばらまきすぎ…
ついでに財布はみ出てる』



無防備なヤツ…(笑)




『えっ…わっ・・・あっ』




はい、ひっくり返し~~

おいおい(苦笑)




『なにやってんの…(笑)』

『ごごご…っ、ごめん』


一緒に床に散らばった荷物を拾った

床に散乱した中の
あの手帳をマリアが拾う…

少し…気まずそうに。



『あの・・・この間はごめんなさい』

『ん、いいさ。』



なんだかんだで
立ち話してしまった。

気まずいよりは…良かったけどな。



元気にしてる?…とは

喉の辺りまで出かかったが
聞かなかった。


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