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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第8章 ゆるされぬ想い・・・

『おはよう…』

『うん・・・おはよ。???』




俺が起きるころには
テーブルに・・・



ホカホカ湯気立てた
ごはんに味噌汁・・・



『今日…仕事、だよね?』

『ん…あぁ』




思いがけないイレギュラーな
朝の目覚めに?





ちと感激してる俺・・・。







『朝は洋食派だったかな?』

『いや…ちっとも、なんでも…』








一緒にベットで寝たのが気まずいのか
マリアはあまり目を合わせようと
しなかった。






『…鍵と、昼飯代…ここ置いとくから
~ゆっくりしてろよ?』


『ぁ・・・ありがとうっ』








なんか…調子狂うぜ


いや、狂ってんだから仕方ないよな?



イレギュラーな生活してんだ。





『…うまかった、ごちそうさま』

『良かった』





マリアがニコリと笑った。





『あのさ…わかってると思うけど

外出るなら、くれぐれも
気を付けてな?

しないと思うけど、あんま
ハデな行動は…』




俺が男でなければ

普通にマリアの友人とかなら
その点に関しては

さほど神経質になることはない。



だけど…仕方ないんだ
他にいなかったんだから


それはわかってることだ

もうごちゃごちゃ言わない。



『それじゃ…俺行くから』


『うん…気を付けて』





『ぁ・・・あのさマリア

ありがとな・・・朝メシ』







『???…

そんな・・・お礼には及びません(笑)

ふふっ、ゆぅちゃん律儀で優しい人ね

気を付けてね
いってらっしゃい』






なんか・・・






『ぉ…おぅ』







なにをドキッ・・・とか
してるんだよ、俺っ!!?


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