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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第14章 薄汚いこと・・・

『マ…マリア、でもな?
お前、女なんだからな?

ぶっちゃけて言うけどさ
少し警戒心が足りねぇぞ?

こういう世の中だからな?
誰が何をするか・・・』



上手く…言えない。
スッゲー偉そうだし俺・・・。




『女の一人暮らしの部屋にな…
いくら隣人でもよ、若い男を
そんな、易々とな…』




上手い言葉が出てこない

これじゃ、端からみたら
なんか

ただのヤキモチ束縛ヤローみてぇだ俺。






そうじゃ、ねぇんだよ



マリアは…人がイイって言うかさ


やっぱ…基本的に優しい子だし

親切で、人思いだ。

おそらく人懐っこいヤツで

信用したら疑わない。



その信頼を
裏切らないヤツばかりならいいが




そのおっとりした性格は…


それが・・・悪く言うと
場合によると…
警戒心が足りない

って
言えるんじゃねぇかってさ。




『…あえてハッキリ言うぞ…っ

あんな、いかにもチャラそうな
若い男にくらい

もう少し、警戒心持たねぇと
アブねぇぞ…っ』







『…コラコラ(笑)ゆぅちゃん

あんまし…人を見た目で決めつけるのは
よくないゾ?(笑)

まぁ…少し言葉とかで、そういう印象を
与える人かもしれないけどね。

んー、それ以前に
ほとんど会わないから…あんまし
気にかからないっていうか・・・ウン』




『~~~・・・』





『ふふ…ゆぅちゃん・・・

いくら私でも
そういう〃線引き〃くらいできるよ?(笑)

ふふ…ありがとう、ゆぅちゃん。
いつも心配してくれて。

ごめんね?私がこんなだから
余計なこと考えさせちゃって』





満面な笑みで

俺をなだめるなぁ~~っ・・・



ガキみてぇじゃねぇか俺っ…。




久々に真面目だったのによ。

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