かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第18章 捕らえられた・・・かごのとり
『え?・・・』
マリアの目がパチッと開いた
『クス・・・やっとシャキっとしたな?(笑)』
マリアの命綱を手に巻き付けて握り
俺はベランダを乗り越える
ゴク……っ
わかっちゃいるが
マジで恐ぇ・・・
マリアの手荷物を非常階段を目掛けて
放り投げ、なんとなく
その距離を確かめる
すぐ・・・そこ
すぐそこだ
『ゆぅちゃん・・・』
俺の背に弱々しくマリアの声がする
『・・・大丈夫。ここ、おりて渡るだけ』
マリアに言いつつ
自分に言い聞かせて
足場に降りて非常階段まで渡る
『ほら……マリア・・・すぐだろっ?』
非常階段に降り立った俺は
ひきつりまくった笑顔で
マリアにブイサインを送る
『よし・・・来いマリア』
俺はマリアに繋がったロープを
右手にぐるぐるに巻き付けて
握りしめた
『・・・こわい・・・出来ないよ』
マリアが怯えてベランダから
顔を出していた
『・・・絶対はなさないから』
俺はロープを握りしめた右手を
高々と見せてマリアに声をかける
『マリアのが足場にゆとりあるぜ?
風もないし…揺れたりしねぇから
大丈夫・・・頑張れ』
『う・・・ぅん』
俺は非常階段から左手を伸ばして
マリアを待つ
『そう、マリア・・・そこに足ついて
そう・・・いいぞ、そのまま』
『ゆぅちゃん・・・』
『下見るな・・・!』
『・・・っ』
『絶対、下見るな・・・そのまま
俺の方だけみて・・・こっち来い』
『・・・っ~』
マリアは涙ぐんでいた…
『大丈夫だマリア・・・俺の方みて
俺の方だけみてろ・・・大丈夫』
マリアが配水管から足を踏み出して
コンクリートの足場に進む
俺とマリアは
ずっと・・・瞬きもしないくらい
じっとお互いの目を見ていた
ガクガク・・・
マリアの足が震えていた
マズイな・・・早く
『ゆぅちゃん・・・こわい、動けない』
マリアの目がパチッと開いた
『クス・・・やっとシャキっとしたな?(笑)』
マリアの命綱を手に巻き付けて握り
俺はベランダを乗り越える
ゴク……っ
わかっちゃいるが
マジで恐ぇ・・・
マリアの手荷物を非常階段を目掛けて
放り投げ、なんとなく
その距離を確かめる
すぐ・・・そこ
すぐそこだ
『ゆぅちゃん・・・』
俺の背に弱々しくマリアの声がする
『・・・大丈夫。ここ、おりて渡るだけ』
マリアに言いつつ
自分に言い聞かせて
足場に降りて非常階段まで渡る
『ほら……マリア・・・すぐだろっ?』
非常階段に降り立った俺は
ひきつりまくった笑顔で
マリアにブイサインを送る
『よし・・・来いマリア』
俺はマリアに繋がったロープを
右手にぐるぐるに巻き付けて
握りしめた
『・・・こわい・・・出来ないよ』
マリアが怯えてベランダから
顔を出していた
『・・・絶対はなさないから』
俺はロープを握りしめた右手を
高々と見せてマリアに声をかける
『マリアのが足場にゆとりあるぜ?
風もないし…揺れたりしねぇから
大丈夫・・・頑張れ』
『う・・・ぅん』
俺は非常階段から左手を伸ばして
マリアを待つ
『そう、マリア・・・そこに足ついて
そう・・・いいぞ、そのまま』
『ゆぅちゃん・・・』
『下見るな・・・!』
『・・・っ』
『絶対、下見るな・・・そのまま
俺の方だけみて・・・こっち来い』
『・・・っ~』
マリアは涙ぐんでいた…
『大丈夫だマリア・・・俺の方みて
俺の方だけみてろ・・・大丈夫』
マリアが配水管から足を踏み出して
コンクリートの足場に進む
俺とマリアは
ずっと・・・瞬きもしないくらい
じっとお互いの目を見ていた
ガクガク・・・
マリアの足が震えていた
マズイな・・・早く
『ゆぅちゃん・・・こわい、動けない』