
かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第21章 覚めない悪夢(ゆめ)・・・
水を得れば魚は泳げる
翼があれば鳥は飛べる
澄んだ空気と
広い青空でみんな繋がって・・・
私は・・・果たしてどうだろう
私は・・・悪い夢でも見ているような
新たな毎日を過ごしている
決して夢ではなくて
覚めない悪夢のような
現実の日々を・・・
目を覚まして夫を見送り
外に出ることもなく阻まれた空間で過ごす
物理的な意味ではないけれど
空気の薄い空間
酸素が肺まで届かないかのような
苦しい箱の中で
ロボットのように
夫にも…流れにも逆らわず
毎日同じ事をして
でも・・・言うほど
反発する気持ちも持っていないのも
また事実だ
だってこれは・・・愚かな私が
受けて当然の〃罰〃だと思うから
あの人を巻き込んだ罰
あの人を好きになったのは私・・・
物事の順序を破り
人の理に反した罰・・・
少し大げさかもしれない
だって・・・きっと世の中には
もっともっと大変で苦難を強いられている
人は大勢いると思うから
だから
これが罰だと言うのも
おこがましい気さえする
夫も…神様も
私を許しはしないだろうから
自分に背いた私…
更には裏切りをはたらいて
そのプライドをズタズタにした私を…
夫は気のすむまで咎め
手の限りを尽くして復讐するでしょう
その気が済む日は
永遠にこない〃いつか〃かもしれない
それでも私は・・・本当を言えば
夫に罪悪感なんて感じていない
そんな物を感じられるなら
二度と戻らない覚悟で
ここを飛び出したりなどしなかった
私がここにいるのは…
あの人を・・・守るため
なんて…
そんな綺麗なものでは
きっとないでしょう
私が本当に逃れたい痛みは
夫からの制裁や暴力ではない
あの人が…あの人らしい人生を失うこと
あの人が苦しむ痛み
どんなに窮地に立たされても
あの人は私を助けようとした
私に出逢いさえしなければ…彼は…
あの人だけは・・・傷つけたくなかった
そして、もうひとつ隠せないこと
自らが…あの人を忘れられない
その苦しさや痛み
それから逃れるために
ここにいる
そんな気がしてる
気がしてるだけだけれど…
許されることは…永遠にない
私は・・・罪深く咎められるべき
最低な女なのだから
翼があれば鳥は飛べる
澄んだ空気と
広い青空でみんな繋がって・・・
私は・・・果たしてどうだろう
私は・・・悪い夢でも見ているような
新たな毎日を過ごしている
決して夢ではなくて
覚めない悪夢のような
現実の日々を・・・
目を覚まして夫を見送り
外に出ることもなく阻まれた空間で過ごす
物理的な意味ではないけれど
空気の薄い空間
酸素が肺まで届かないかのような
苦しい箱の中で
ロボットのように
夫にも…流れにも逆らわず
毎日同じ事をして
でも・・・言うほど
反発する気持ちも持っていないのも
また事実だ
だってこれは・・・愚かな私が
受けて当然の〃罰〃だと思うから
あの人を巻き込んだ罰
あの人を好きになったのは私・・・
物事の順序を破り
人の理に反した罰・・・
少し大げさかもしれない
だって・・・きっと世の中には
もっともっと大変で苦難を強いられている
人は大勢いると思うから
だから
これが罰だと言うのも
おこがましい気さえする
夫も…神様も
私を許しはしないだろうから
自分に背いた私…
更には裏切りをはたらいて
そのプライドをズタズタにした私を…
夫は気のすむまで咎め
手の限りを尽くして復讐するでしょう
その気が済む日は
永遠にこない〃いつか〃かもしれない
それでも私は・・・本当を言えば
夫に罪悪感なんて感じていない
そんな物を感じられるなら
二度と戻らない覚悟で
ここを飛び出したりなどしなかった
私がここにいるのは…
あの人を・・・守るため
なんて…
そんな綺麗なものでは
きっとないでしょう
私が本当に逃れたい痛みは
夫からの制裁や暴力ではない
あの人が…あの人らしい人生を失うこと
あの人が苦しむ痛み
どんなに窮地に立たされても
あの人は私を助けようとした
私に出逢いさえしなければ…彼は…
あの人だけは・・・傷つけたくなかった
そして、もうひとつ隠せないこと
自らが…あの人を忘れられない
その苦しさや痛み
それから逃れるために
ここにいる
そんな気がしてる
気がしてるだけだけれど…
許されることは…永遠にない
私は・・・罪深く咎められるべき
最低な女なのだから
