テキストサイズ

かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第23章 逃避行・・・

『・・・おかえりなさい』


ホテルに戻ると
マリアがベットから起き上がった




『・・・』



買ってきたモノを無言でテーブルに置く






『あ…♪〃援助〃ですか??

ふふ…本当にくれるんだ♪ありがと

~しかも牛丼(笑)?』



『・・・こっちも、ある』




コンビニの袋も並べてテーブルに置く





『わぁ、嬉しい…
じゃこっちは朝ごはんにする…♪』






マリアはテーブルに牛丼広げて
また丁寧に手を合わせて
噛み締めるように食べ始めた





『・・・食えるじゃねぇか』


『モグモグ…ん、今日はね…~気分かな?』




風呂場で…裸にした時に
傷も然りで目立ったのは
心なしか更に痩せた体

元々…グラマーじゃねぇけど
あばら骨が前より浮き出て見えた
マリアの体…




『ねぇ・・・ゆぅちゃん』

『あ~?…』






『〃する〃の・・・?』


『・・・』




『〃しない〃の・・・?』


『・・・お前なぁ』





『もらうもの、もらったから…』



マリアはどこまで素なのかって言うような
少し無邪気な顔で笑いかけてきた



『するワケねぇだろ…!本気で…お前なぁ』



『クス…そう、じゃぁラッキーってことで
私、休んでもいいんでしょ?
〃人が良い〃お客さんでよかったぁ…』




『…人が良いのは…どっちだよ

お前な…んな、しょうもないメシ
食ったくらいで…男と寝るのかよ

もっと・・・自分を…自分の価値をさ』












『私に価値なんかないもの・・・十分

別に…惜しむものも…なにもない

なんとも思わない…』





『・・・』






マリアの自傷行為は

こんな風に…沸々と露呈する

ストーリーメニュー

TOPTOPへ