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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第23章 逃避行・・・

『マリア…Su○caか何か持ってるか?
なければ切符買ってくるから』




『ある・・・けど
クレジット機能ないからチャージする』





行き先不明…不安色の隠せないマリアは
キョドキョドして俺を見る





『じゃ貸して、まとめてチャージしてくる』



俺は強引に話を進め
マリアのICカードを預かって
券売機に走った





時計を気にしながら
急いで戻る




『お待たせ…!行こっか?』



終電間近の夜の駅は
人も混雑…それでいて

あまり治安の良くないこの辺は
酔っぱらいやら変なのがウロウロしてる





『う、うん・・・。…っ、ぁ』




手を伸ばそうとしたマリアが
なぜか後ろに傾く…






「おぉ~~?オマエ~~…へへ
よぉく見ると、この間の~~あー…
なんてったっけなぁ?」




〃・・・。〃




ベロンベロンに酔っ払った
品性の欠片もないオヤジが
マリアの手を掴んでいた





「こんな時間までご苦労なこったぁ
へへへ…よぉし~~今日もォ
可愛がってやるからなぁホラ来い」



『ゃ…めて、離して下さい』



マリアは人目をはばかるように
小声で抵抗して

小刻みに震えながら
ギュっと目を瞑っていた




「ヒック…~へへへ…ほざけ
ケツの軽い女が何言ってやがる
…どうせ家出なんだろぉ?
さ…来い…オ~シヨシヨシたっぷり可愛がって~」

















『・・・おい』






「あ~~?…ウィ…ッく」








こんのぉ・・・くっそジジィ







マリアのミニスカートの中に
その手が伸びる瞬間…










『〃アブラハゲ〃は…女じゃなくて

地面でも抱いてとっとと寝てろ』






「???」





俺はそのアブラぎった頭を
後ろからわしづかみして振り向かせ








ガツっ…







「グォ……っ…!?」







一発ぶん殴って地面にのびさせて
さっさとマリアから引き離す






おっと…ちぃとばかり俺の

〃積もり積もった恨み〃がこもりすぎたか…

のびちまったオヤジ

ピクピクしてやがるぜ・・・まぁ、いい

つぅか、どうでもいい



















『汚ったねぇ手で触んじゃねぇよっ…!!!』

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