かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第27章 飛べない鳥・・・
【橘 邸】
私が立っているのは
かごの中のような
窓も自由に開けられない
マンションの一室
カタカタカタ・・・
『・・・』
カチャ…
『・・・コーヒー、まだ?』
あのまま連れ戻された私は
ただそこに・・・立っていた
息をして・・・心臓を動かしている
ただそこに・・・いるだけ
『お待たせ・・・』
カラン・・・と氷が音を立てる
コーヒーの入ったグラスを
その声の主の横に置く
『・・・』
『・・・』
カタカタカタ・・・カタカタカタ
休みの日でも
出かけるでもなく
リビングのテーブルにパソコンを置いて
仕事してるのか…調べものなのか無言の夫
一見・・・パソコン画面を凝視している
その冷たい瞳(め)は
いつも・・・常に
私を監視していた
あの…話し合いの場から
途中退席した私は
あの後どうなったのかは
わからないし…聞かされてもいない
わかっているのは
夫が・・・あの男性(ひと)を
彼の事を訴えた
その事実だけなのだ
二度と彼と私が会わない…その旨の
誓約書を突きつけられた私は
メチャクチャをして退席させられることで
その誓いを拒んだのだ
彼が・・・あの誓約書に
署名したのかも
私はわからない
どちらにしても
会うことなんて…もっての他
許されない私たち
そして
ついに、あの人を巻き込んだ
私の罪は
本当に・・・本当に
深い罪なのだ
私が立っているのは
かごの中のような
窓も自由に開けられない
マンションの一室
カタカタカタ・・・
『・・・』
カチャ…
『・・・コーヒー、まだ?』
あのまま連れ戻された私は
ただそこに・・・立っていた
息をして・・・心臓を動かしている
ただそこに・・・いるだけ
『お待たせ・・・』
カラン・・・と氷が音を立てる
コーヒーの入ったグラスを
その声の主の横に置く
『・・・』
『・・・』
カタカタカタ・・・カタカタカタ
休みの日でも
出かけるでもなく
リビングのテーブルにパソコンを置いて
仕事してるのか…調べものなのか無言の夫
一見・・・パソコン画面を凝視している
その冷たい瞳(め)は
いつも・・・常に
私を監視していた
あの…話し合いの場から
途中退席した私は
あの後どうなったのかは
わからないし…聞かされてもいない
わかっているのは
夫が・・・あの男性(ひと)を
彼の事を訴えた
その事実だけなのだ
二度と彼と私が会わない…その旨の
誓約書を突きつけられた私は
メチャクチャをして退席させられることで
その誓いを拒んだのだ
彼が・・・あの誓約書に
署名したのかも
私はわからない
どちらにしても
会うことなんて…もっての他
許されない私たち
そして
ついに、あの人を巻き込んだ
私の罪は
本当に・・・本当に
深い罪なのだ