
同窓会 SN
第12章 ボジョレーヌーヴォー3 和也
「・・・・・・」
顔を離して見てみると、翔はなんとも言えない表情で俺を見てる
「どうしたんだよ?・・・俺、なんか悪いこと言った?」
翔は答えない。
だんだん寂しそうな瞳になって、泣いてるような 笑ってるような顔になる。
「ごめん・・・言っちゃいけなかった・・・?」
やっぱり翔とあおいさんは・・・
翔が自分から言い出すまで、俺は気づかないふりをしなくちゃいけなかったのか?
「ごめん」
それ以上 どう言えばいいのかわからなくて
ザバッと湯船から出て、身体を拭くのもそこそこに、逃げるようにキッチンへ行って
冷えたビールを一気に流し込んだ。
火照った身体に冷たいビールが染み込んでいく
けど、全然美味くない
身体の中に苦味ばかりが広がって行く
