テキストサイズ

同窓会 SN

第31章 独占欲4 翔


4-1

和也の様子がなんだかおかしい
けど、今無理に聞き出そうとしても無駄だろうと思い、素知らぬ顔であれこれと世間話をしておく。

すると 買ってきたものを食べ終えた頃、和也がおずおずと口を開いた。


「あのさ・・・聞いてもいい?この間の教え子のこと」
「教え子?ああ、健永のことか。いいよ、何?」

「何、って・・・色々・・・。」
「う~ん、そうだなぁ・・・健永はね、お袋の知り合いの家の子でさ、大学受験の時、頼まれて家庭教師をしたんだよ。3~4年前かな。俺、もう仕事してたし 結構忙しかったから そんなことしたくなかったんだけど、お袋に頼み込まれてさぁ。
だけど早くに私立の推薦貰えたから3年の秋頃でもう家庭教師は終わったんじゃなかったかな?確か、合格祝いか何かで食事した後は ずっと会ってなかったんだけど、ついこの間 会社の近くで声かけられてさ。もう就活だって言うからちょっとだけアドバイスなんかしたところ。・・・こんな感じだけど?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ