同窓会 SN
第2章 10年ぶりのアイツ1 翔
コイツ失業中で、見るからに貧乏そうなのに、
三次会に行くつもりなのか?
意外と金に困ってないのかな?
てゆーか普通は、失業中だってコト
隠すんじゃないか?
せめて、もう少しパリッとした格好で来て、
余裕ある振りするとか…
相変わらず読めねぇ奴だな…、
とはいうものの、やけに気になる存在であるのは昔と同じで
止めようと思っても 俺の視線はついつい和也に注がれてしまう
昔から、そんなに騒ぐ方じゃなかったけど、
今日も酔っ払いたちの喧騒の中、
静かに微笑んでグラスを傾けていた。
あの頃も細かったけど、今も変わらないな、
でも少し疲れてるように見えるのは
失業中だと知ってるせいかな