同窓会 SN
第53章 大阪5 和也
5-1
両手で持っていたコーヒーが いつの間にかすっかり冷めてるのに気づいた時
それがまるで自分の気持ちの温度みたいに・・・
俺の心も同じように冷えてしまった錯覚に陥った
・・・錯覚、だよな?
過去のことにはこだわらない程度の心の広さはあるつもりでいたけど、実際予想もしていなかった話を聞かされると 動揺を隠せない俺がいる。
翔が男に抱かれていた
別にいいじゃないか、過去のことだ。
それにその間も俺のことをずっと想い続けてくれていたからこそ、身体も心も持て余していた、と言うなら
・・・それを許せないのはオカシイ。
自分だって、翔を想う辛さから 他の人に逃げていたんだから。