同窓会 SN
第57章 痕跡3 和也
久しぶりに 翔のことを怖いと感じる。
いつも明るく饒舌な翔が たまに黙り込むとなんだかすごく怖くなるんだ。
それはやっぱり負い目があるからだな。
翔に黙って 勝手なことをしたという自覚は勿論あったけど
そればかりじゃなく 俺のしたことは 翔の思い出に土足で踏み込む行為だったのかも知れない
いくら親しくても しちゃいけないことだったのかも知れない
そう考えると 心の奥がヒヤリと冷たくなる
でも、だからと言って ここで嘘や隠し事をしたらだめだ、と
自分を奮い立たせて言葉を続けた。