テキストサイズ

好き心少なからず

第4章 モヤモヤする~田口×宇野×姉ヶ崎~

渋るカズをなだめて、やっとで話を聞き出すと

「好きな子から告白された」

「うわ、すごい。やるなぁ」

そりゃあ浮かれて練習どころじゃなくなる訳だ。

何だ。心配することでもないじゃん?

そんな僕の思いとは別に、カズの声は暗かった。

「だけど、聞かなかった事にして、って」

「はい?」

何で?

「本人も好きだなんて言ってない!!って頑なで」

もしかして、告白されたと思ってるのはカズの勘違いなんじゃないのか?

「何でそんな事になったんだ?」

「俺が意地悪だから…?」

その答えに、思わず眉を寄せた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ