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好き心少なからず

第21章 頑張るしかない~八神×岸田~

お母さんは口を曲げてはいるけど、目は笑っていた。

「褒めてもらえたなら良かったじゃない」

「え?」

あれ?お母さん、怒ってたんじゃないの…?

「今度作るときは前もって言ってよ?要るもの買ってくるから」

「うん。…ありがとう」

申し訳なさと、少しばかりの照れくささを感じながら礼を口にすると

「まさかアンタが彼氏のお弁当を作る日がくるとはね」

にやにやと笑いながら揶揄された。

「もう!!」

その時は口を尖らせてみせたんだけど…

ごめん、お母さん。

彼氏じゃないんだけど。

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