テキストサイズ

好き心少なからず

第21章 頑張るしかない~八神×岸田~

「一体何の話ですか!?」

「ん?」

私の質問が意外だったのか、先生はきょとんとしている。

「だから、柳瀬みたいに好きなことを究めていけば、色んなアイデアも生まれるなって話」

…そっちですか!?

「先生、回りくどい」

「くどいって…ひどくないか!?」

くくっと笑いをこぼす先生を横目に、書類に字を書き込んでいった。

分かってる。分かってるのに。

どうしよう?

先生の声が、耳の奥に残ってしまった。

『好きだ』

私の期待している意味とは違う。

だけど、言って欲しい言葉。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ