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好き心少なからず

第22章 イイコト~梶×宮下~

曖昧に頷くことで逃げようとした俺に、佳宏さんがさらりと言った。

「万が一別れても退部しない方向でよろしく」

「ヨシ、縁起でもない!! 」

部長が佳宏さんに噛みついたけど…

佳宏さん、鋭いよな。

俺は心の中で舌を巻いた。

ごめんなさい。

1ヶ月で別れる予定なんです。

だけど、退部なんかしないから大丈夫です。

言いたいのに言えない言葉を噛み締めていると

「あと、部室でいちゃつくの禁止で」

「分かってます!!」

佳宏さんに噛みついた俺を見て、花夏が吹き出した。

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