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好き心少なからず

第25章 ミニコンサート~梶×宮下~

律さんにハグ…というより、羽交い締めみたいにされて髪の毛クチャクチャにされて。

普通なら嫌がるだろうに、花夏は照れ笑いみたいな目をしてる。

律さんの可愛がりかたは、ペットの犬を可愛がるような感じだ。

容赦なく頭を撫でられる花夏を見て、何ともモヤモヤした気持ちになった。

花夏が歌詞を書くきっかけは、律さんの曲を聞いてからだ。

憧れの人…なんだろうけど。

その顔、何だよ。

だったら律さんと付き合えばよかったんじゃないのか!?

ひそかに眉を寄せた俺を見て、部長と佳宏さんが何かを囁いていたのに、全然気付かなかった。


【おしまい】

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