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好き心少なからず

第36章 球技大会10(入江②)

あーあ。

何度目か分からないため息をつく。

何でこうなっちゃうんだろ…

口から溢れるのはため息だけ。

ふさぎこむように顔を下に向ければ…

自分の右足首。

ぐるぐるに巻かれた、白いテーピングが目に入った。

ダブルスの1回戦。

宇野くんがサービスエースを何度も重ねてくれて、それで得点を稼いだ。

私が打ち損ねたボールも

「任せろ!!」

とか言って。

それでちゃんとリターンして決めてくれて。

たまたま打ち返せたボレーが決まったら

「凄い凄い!!やった!!」

って、めっちゃ喜んでくれて。

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