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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第4章 素直な心

『滝川くん・・・ありがとう』




『・・・』


カンナが…珍しく
どこか弱々しい声で言った







『ありがとう・・・・ってば』










『うるさいな・・・それはタクミに

吉岡に言えよ・・・』







『ぁ・・・・吉岡くん

吉岡くんは大丈夫・・・?

ケガ・・・してるの』






『大丈夫だろ・・・』






『どうしよう・・・私のせい』







『あのさ・・・そういうのいらなくない?

私のせいとかボクのせいとかさ

吉岡にしてみれば自分のせいで

葉月が~~って・・・

お互いずっとそんな事いっても

しょうがないじゃん・・・

いいじゃん・・・とりあえず

大丈夫だったらそれで・・・』






『だけど・・・吉岡くん』






まぁ・・・正直オレも驚いたけどね

あのタクミが?ってさ(笑)







『あんなタクミでも(笑)
男だろってこと♪

とりあえずオレの仲間が
連れてったから大丈夫だよ

~~ほら、いつまでこんなとこいるの?
帰ろうぜ・・・?』






オレはカンナを手招きして
背を向けた











『・・・・・ありがとう』







『・・・』







『ありがとう・・・滝川くん』









『・・・だから、オレは…』









『それでも・・・ありがとう』









『・・・』









『滝川くんは・・・助けてくれた』








『・・・』









『滝川くんは・・・

それでも助けてくれた』









『・・・』









『ありがと・・・ 』







オレは…振り向かなかった



なんか



カンナの声が涙混じりだった気がして

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