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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第5章 素顔の君

ドカドカドカ・・・っ・・・ガシッ…






『なっ・・・?!・・・けぇごっ!!』






『・・・~~~ハァッ…ハァッ…ハァッ』





鬼ごっこは・・・終わりだぜ?






なんてセリフさえも出てこないくらい

息切れなオレは?








『ここ…〃女子トイレ〃よ…?!』







『知ってる……ハァ…ハァ……っつーの』







長い鬼ごっこの末に

なりふり構わず、とっ捕まえたカンナを

強引に女子トイレから

引きずり出した







『は・・・っなして……いたい』







『~~わかったから!

とりあえず〃ここ〃から

出させろ・・・(汗)』









外に出たカンナは汗だくで

オレに掴みあげられた手を引いて

周りをキョロキョロみていた



・・・言ったら少々、挙動不審?






『はなして・・・』



『・・・~』






『もう逃げないから・・・』







『・・・逃げたら(逃げる体力あったら)

引くわ・・・(笑)・・・ゼェゼェ』









『・・・』






『・・・なんなんだよ、カンナ』







オレは単純にカンナを問い詰めた







『・・・いきなり

教室に・・・来るから』








は・・・?









『メールとか……くれれば』









『そりゃ・・・悪かったな』







わかったから…さ


って言う反面、オレは








『別に・・・そこまで

固くなることなくね?』









異様と言うか、潔癖なまでの

カンナの…よくわからないこだわりに

理解を示せないでいた







オレだって、特に

カンナと付き合ってるって

言いふらすことも、そんな気もなければ

公言って…してないし



それこそ人前で…イチャこくとか

わざわざ見せびらかすような

そんな付き合いをしようとも

したいとも思わないけど




かといって、無駄にコソコソしたり

頑なに否定したりなんてする気も

別になかった




そんな理由がオレにはなかったから



カンナの気持ちが…わからなかった








『学校で・・・会ったりしたくないの』











でもカンナは・・・違ったんだな

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