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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第12章 花の命・・・

カンナが…少しでも笑顔になれること


今・・・目の前にあること

今・・・出来ることを



精一杯やってやろう。





オレは今日も

授業が終わった足で

カンナに会いに行く。





『おばさん、こんにちは』



『あ、ケイゴくん・・・こんにちは』





『カンナ・・・起きてますか?』



カンナのお母さんの顔は

ちょっと…曇る





『今日は…ちょっと…

会わない方が良いかも知れないわ』





『え・・・』




『ごめんね…~いつも忙しい中

時間を作って来てくれてるのに‥』




お母さんが…それとなく
現状を教えてくれた




治療と言っても…同じ治療
前と同じ薬には…耐性ってものが出来て
同じ薬で病巣を叩く事は出来ないとかで


つまりは、もっと

もっと別の…強い薬を使っていて


言うなれば、それは


本当に・・・容赦なく


きつくてきつくて

のたうちまわるような



そんな闘病をカンナはしていた





ガラ・・・



少しだけ、ドアを開けて
カンナのお母さんが…カンナの顔を
みせてくれた





『・・・』



寝てるのか・・・朦朧としてるのか



カンナはぐったりと横たわっている



げっそりと…痩せてしまってるのに

顔はパンパンにむくんでいて




辛そうだ・・・なんて
そんなものじゃない


言い表せない姿だった。






現実は・・・厳しかった

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