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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第12章 花の命・・・

『黙って聞いてりゃ・・・なにを

寝言みたいな事…言ってんだよカンナっ』



そう言ってオレはギュッ…と、強く
姉妹と反対側のカンナの手を握った





『・・・けぇご・・・』



『・・・しっかり・・・しろって』






『ふふ・・・けぇご・・・すき

すきよ・・・ケイゴ・・・だいすき』




カンナが僅かに微笑んで
ぼんやりとした目で…それでも
真っ直ぐに…オレを見つめた




『な・・・っ・・・

なんだよっ・・・バカ、いきなり

家族の前で・・・カンナお前なぁ…』




照れる…余裕なんか
それすらもなかったけど

カンナの言葉に
思い切り突っ込みを入れて返した


もう、握り返す力も
ほとんどないような

カンナの小さな手を
はなさないように…しっかり握って




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