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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第13章 遺された・・・意味

コンコン・・・ガチャ




『・・・っ』


∥あ・・・∥







『あぁ・・・∥それ∥?』




戻ってきたカンナのお母さんの声に

オレは慌てて日記を閉じた




『あ、すいません・・・勝手に』



オレは日記を机に戻す




『ふふ・・・私も…∥それ∥知らなくてね

あの子が逝っちゃった後に気付いたの』





『そう・・・なんですか』




お母さんが机から日記をとって

パラパラとめくる




『・・・あの毎日で、こんなに

こんなものを…書いていたなんて

知らなかったわ。~母親なのにね

わからないものね、娘のことって

…うちの子が…こんなに

∥強い子∥だなんて・・・ね』






『・・・強い子ですよ、カンナは』





『・・・∥これ∥…』



お母さんが日記帳を手に
少しオレの方に向けていた



『・・・?』




『お友達も…何人かが

もらって良いか?
って言ってくれたんだけど

結局みんな、遠慮し合って
置いて行っちゃったのよ

~~もし、よかったら』




『ぇ・・・でも、そんな』




オレは一瞬、迷って手を引っ込めた





『ケイゴくんになら…カンナ

いちばん本望って言うか・・・』





『・・・これは、もらえないですオレ』




オレは…遠慮した、と言うより
丁重にお断りした


だって・・・これは




『・・・ふふ、そうね。ごめんね

考えたら、こんなもの…重たいわね

後々なにか∥足かせ∥になっても良くないわ』






『いや、そうじゃないんです・・・!』




『・・・?』





『そうじゃなくて・・・これは

カンナが、遺した∥大切なもの∥だから

だから・・・オレ

オレなんかが、持っていて良いものじゃ

ないと・・・思うから』

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