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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第14章 振り向けば・・・いつも君だけが

『ケイゴ~~♪』


良く晴れた夏空


大学のカフェから
両手に飲み物を持った
サクラコが出て来てオレを呼ぶ


『お疲れさま♪』

『うん・・・サンキュ』


差し出されたアイスティーを飲みながら
ゆっくりとキャンパスを歩く




『もうすぐ夏休みだね♪…』



『・・・』



∥夏休み∥・・・・・・か


早いもんだな・・・


また・・・あの季節が


あの・・・匂いがする。




オレはキャンパスに咲く花や

緑色の木々を眺めていた






『・・・ィゴ?・・・ケイゴ??』





『は・・・ … … …』




『聞いてる???(笑)』




サクラコのやわらかな笑顔に

オレはふと現実に帰る




・・・どこかに逃避してたらしい





『あぁ…っ・・・ごめん、なんだっけ?』



『クスクス・・・やっぱりボーッとしてた♪

うん、あのね…夏休み

うちの別荘に行って過ごさない?』





『別荘・・・デスカ???(笑)』




オレは当たり前みたいに

自然にこうして彼女といるけどさ



時々…本当に時々だけど

彼女の口から出る

ぶっ飛んだ世界の話に

ずっこけるリアクションを取るのは

未だに慣れていない



まぁ、それは悪気なくってものでね

彼女にとっては普通の事なだけなんだ

(笑)



ってな風に


彼女が

とんでもない世界の住人だった事を

時々、思い出したりしてさ(笑)



サクラコは・・・やさしいからさ




ボーッとしてばかりいるのは

夏の・・・太陽が

まぶしいせいかな・・・

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