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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第15章 神様のイジワル


『兄貴・・・?・・・ふふっ

マジで取れたんだな♪スゲー』



家を出る前の年

リョウキはオレの元に届いた

一枚の用紙を手にとって見つめていた




あ、そうそう

つまりはオレも



あっという間なようで長かった


長かったようで…あっという間だった


全ての課程を修了して




卒業を迎えて


ついに…その資格を与えられたのだった





『卒業試験に国家試験に、とか?

医学部とかコエ~(笑)

容赦ないね~…半端ないエグいのな?

マジでよく受かったな兄貴♪』






『・・・このオレが…黙って

6年も勉強してたんだ・・・

当たり前だろーが・・・』





リョウキは目をクリクリとさせ

(なんだコイツのこんな可愛い仕草とか(笑))

確かにオレの名前の入った

【医師免許証】を眺めていた






『おめでとう・・・兄貴』




ニカッと笑って出ていくリョウキ


その背中を見ながらオレは

机の奥にしまってあった小箱を取り出し


長年…眠っていた∥万年筆∥を

そっと胸元に差した

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