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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第17章 大切な弟・・・可愛い妹

『ぁ、そうそう脚やっちゃってるし

アイル・・・退院しても

しばらくはそう自由に動けないでしょ?

リョウキ、あんたたちの家

エレベーターはあるんだよね?』



『あぁ・・・はい』




少なからずの安堵の表情を見せて

既に彼女の退院後の事まで考えて

話合っている家族同然の…と言うか

アイルちゃんの家族そのものの姿


弟にはもちろん

この人たちから本当に大事にされている

そんなアイルちゃんの人となりが

垣間見えたその場から



ボクはそっと・・・退席する。





『付き添いとかどうしよっか?

ひとまずみんな仕事あるし

うまいこと交代で~…リョウキそれから

あ・・・でもまだ集中治療室だもんね』




『オレ付き添いますから大丈夫ですよ』




『じゃあたし明日、必要なものとか

揃えて持ってくるからさ♪交代しよっか!

アイル起きたら夜中でもなんでも良いから

とにかく電話してねリョウキ?』




『はい・・・わかりました』




『ケガは大したことないんだ

あぁ~じきに退院できるだろぉよ

そんなにお前~騒ぐんじゃ…

あぁ?!お兄さん…~ぁ…先生?』






『・・・?』


そっと席を外そうとしたボクを

ソウタサンが呼び止める




『先生・・・本当に…本当に

ありがとうございました』



一番…冷静にいながらも

静かに・・・その目には涙が滲んでいて

娘を心配し…そして、その無事を

静かに喜んでいる表情



真っ直ぐな目で咄嗟に握手を求めるその手を

ボクはつられるように握り返してた




・・・んだけど





『・・・?!』





いでででででっ・・・?!



どんだけ力有り余ってんだ

このオッサン!?




『リョウキのお兄さんがいてくれるなら

アイルも目が覚めた時に安心…っ…グスッ

出来ると思……っ……ズビッ・・・

本当に…ありがとうございました

今度是非、お礼を…一緒に飲みにでも~…』




わ・・・わかったから

手をはなしてくれオッサン(苦笑)





『~~~(汗)

よ、良かったですよ、ほんとに

お、お大事にしてください~~』

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