テキストサイズ

Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第18章 弟の・・・覚悟

『・・・アイル』




『・・・。・・・?!』



ベッドでぼんやりとしていたアイルちゃんは

訪問者の顔を見て

ピクリと構えているようだった




『アイル・・・』




『なん・・・ですか…』






『・・・。・・・昼間は…ごめん

痛かったろ…。ごめんな・・・』




『・・・~』





『痛み止めとか・・・効いてるの?

つらいところ・・・ないか?』






『・・・は・・・ぃ』




ビクビクしながら

不審げに、ただ返事をするアイルちゃんに






『・・・はい・・・∥これ∥…』




リョウキはポケットから

キラキラと光る…小さなものを取り出して

アイルちゃんの目の前にかざしていた





『なん・・・ですか?』





『これは・・・お前のだよ』



リョウキはアイルちゃんの指輪を

彼女の記憶に訴えかけるようにかざした









『・・・私のじゃ・・・ありません』





当然のように

彼女の口からは無情な答えが返ってくる






『・・・手・・・出しなよ』






『知りません・・・違いますったら』







『ほんとにわからないの・・・?』






『なにが…ですか・・・?』






『・・・思い出して・・・くれよ』





リョウキはまた一歩

アイルちゃんに歩み寄る

ストーリーメニュー

TOPTOPへ