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それからリョウキは

毎日アイルちゃんを見舞いに来ていた




仕事に行く前だとか

合間であったりとか



わずかな時間だけれど

スケジュールを調整して



毎日・・・少しずつ


積み重ねるように



リョウキは彼女に話しかけていた





『散歩に・・・行きますか？』



『・・・。・・・は…ぃ』






『・・・僕が押しますから

気をつけて、車椅子に乗って下さい』





『・・・あり・・・がとぅ』






『・・・アイル…さんは・・・

退院したら、一番にどこに行きたいですか？』





『・・・ぇぇと』






『早く…退院できると良いですね』





『・・・はい』






『リハビリは…』




『もぅ、歩いて良いって言われてるけど

・・・こわくて』




『ハハハ・・・わかるな、その気持ち』





『・・・あなたでも？』




『・・・(笑)』





『あの・・・お兄さん』





『？・・・うちの兄ですか？』





『ぇと・・・じゃなくて…

タキガワさん・・・～じゃ…ふたりとも、か』






『・・・(笑)？』






『・・・リョウキ・・・さん』






『・・・。・・・ｸｽ・・・はい』