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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第18章 弟の・・・覚悟




『アイルちゃん・・・気分はどうかな?』





目を覚ましたアイルちゃんは

とってもご機嫌ナナメだった(苦笑)



さすがに泣き出したり

錯乱状態ではなかったけど




『ふふふ・・・~ごめんね♪』



ボクは表情や目の動きを見ながら

そっと手首を握って脈をみる




その時・・・




ピタ……




『・・・アイルちゃん?』




アイルちゃんがボクの手を

もう片方の手でそっと掴む




『ふふふ・・・ごめんね、嫌だった?』



『・・・ちが…ぅ』




『・・・?』



アイルちゃんはボクの言葉に

ほとんど耳を貸さず



『・・・~・・・ちがぅ』



ボクの右手をじっと見ては

握り返したり

手を触れてなにかを確かめていた




『・・・どしたの?(笑)』




『・・・これじゃ…ない』





『・・・???』




そして、途方にくれたような顔をして

窓の外を見つめる





『・・・どっちが…本当なのか

わからなくなりそうなの・・・』





『また・・・夢見てたの?』





『・・・ぅん』




ポツリポツリと呟いて

アイルちゃんはハッとしたように

ボクの手を離して見上げた




『・・・ぁ・・・先生、わたし

・・・ごめんなさい。

リョウキさんにも…迷惑かけちゃった

どうしよう・・・』





『ハハハ・・・アイツは平気だよ♪』





『・・・でも』





『ボクのおかけで♪免疫あるからアイツ

ちょっとの事でビビりもうろたえも

怒りもしないよ♪(笑)』





『・・・???』




『・・・気にしすぎ♪

体がいくつあっても足りないよ?

まぁ…キミみたいな子は、そう言われたら

余計に気にしちゃうんだよね』




『・・・』




『・・・大丈夫だよ、アイルちゃん』

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