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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第20章 あの夏の・・・約束

ボクの足は・・・

その時の流れを辿るように



その人を・・・彼女を

一番、象徴する場所へと・・・向いて行く。





照れくさい思い出

笑った思い出

苦い思い出

楽しかった思い出

辛かった思い出


それから


あたたかくて・・・やさしい思い出。




なによりも…どこよりも



そのすべてを・・・

その人を思い起こさせる場所へと

真っ直ぐに向いていた







夏の終わりが近づく


ひまわり畑・・・。








不思議なものだね


いろんなものが無情なまでに

変わっていく世の中なのに



∥この場所∥だけは・・・変わっていない



ボクの目にはそう映ったんだ




明るい太陽みたいな

黄色い絨毯と



夏の終わりが近づく

夏休みの・・・匂い



なんとも言えない

さみしい気持ちになるような


切なくなるような

独特の匂い・・・




夏休みの終わりって

なんだかいつも独特の感情を持つ・・・



ボクにとってはそんなイメージなんだよね。





始まりは本当に楽しくて

ワクワクしててさ


真夏の太陽を目一杯浴びながら

仲間と遊んで、笑って


そして、その終わりが近づく頃

宿題やってないだの

よりによって遊びに行っちゃっただの



・・・そんな


お世辞にも真面目でも優秀でもなかった

ボクにとっての夏休みの記憶や・・・思い出。





そして・・・∥この場所∥は



そんな中でも

やっぱりボクには特別な場所




甘かったり

酸っぱかったり

苦かったり・・・



そんな思い出が



その時の映像や・・・感情までもが

くっきりと・・・いくらでも浮かんでくる



ぎっしり詰まったアルバムのような

そんな場所なんだ

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